自動車・自動車部品(日系)リーダーの育成、適材適所を実現するための基盤としてジョブディスクリプションを作成 - JD導入事例②
リーダーの育成、適材適所を実現するための基盤としてジョブディスクリプションを作成
1. ジョブディスクリプション導入の背景と、導入目的について教えてください (プロジェクト概要)
A社様では、既にグローバルに事業を展開していらっしゃいますが、日本および海外の重要ポジションの多くが日本人で占められており、国籍や性別等を問わず、次世代のリーダーの育成や適所適材が進んでいないことに危機感をお持ちでした。
また、自動車業界全体が100年に一度と言われる大変革期にある中、モビリティ社会で生き残るために、グローバルな視野に立ち、社外との連携を強力に推進できる人材、新規事業を創出できる人材を計画的に育成・輩出する仕組みを整備する必要があるという認識をお持ちで、サクセッションプランの構築を検討されていました。
2. ジョブディスクリプション作成のアプローチや展開方法についてお聞かせください
サクセッションプランの構築においては、まずは本部長クラスに求められるリーダーコンピテンシーと、各ポジションの役割責任を可視化するためのジョブディスクリプションを策定しました。リーダーコンピテンシーの策定では、A社様の経営の基本理念や今後の事業の方向性をふまえ、関係者へのインタビューも実施し、これからのA社様の経営リーダーに求められる行動をとりまとめました。
また、サクセッサーを計画的に育成すべき本部長ポジションのJDにおいては、今後の事業の方向性や戦略をふまえ、役割責任を明確化するのみならず、求められる職務経験や知識、特に重要なリーダーコンピテンシーなどを記載しました。
3. ジョブディスクリプション作成における苦労や工夫されたポイントを教えてください
ジョブディスクリプションは、人材マネジメントの中において“独立したツール”ではなく、人材の採用や育成、異動・配置や評価など、多岐にわたって活用されるツールです。したがって、活用の目的を明らかにしたうえでジョブディスクリプションのフォーマットや作成方法、記載項目やその粒度などを検討していく必要(A社様の場合は、本部長ポジションのサクセッサーを計画的に育成・輩出するため、適所に適材をマッチングさせる。すなわちサクセッションプランを構築・運用する)があります。
A社様の本部長ポジションのJDにおいては、上記目的にかんがみ、今後の事業の方向性をかなり意識した役割責任を盛り込みました。また、リーダーコンピテンシーを含む人材要件(=このポジションにはどのような人材がもとめられるか)を可能な限りポジションごとに書き分けるようにしました。
4. マーサーを選んでいただいた理由や評価いただいた点を教えてください
5. 今後の活用計画や展開の予定について教えてください
今後、A社様では、サクセッションプランを実際に運用される中で、サクセッサー候補人材の選抜⇒アセスメント⇒適所適材による異動・配置・育成⇒本部長ポジションへの任命、というサイクルを回される予定で、このサイクルの中の一つのツールとしてJDが活用されることになります。
今後、本部長ポジションのみならず、部長ポジションやその他のプロフェッショナルポジションについても、サクセッサーを計画的に育成・輩出しよう、そして、そのために適所の可視化をしようというニーズが出てくるようになるかもしれません。また、サクセッションプランが適切に運用されるようになれば、近い将来、A社様の重要ポジションのダイバーシティも実現するように思います。
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