ESGスコアカードでサステナビリティを定着させる
組織がサステナビリティを核に前進する中で、ESGスコアカードは説明責任を割り当て、結果をもたらします。
環境・社会・ガバナンス(ESG)サステナビリティが「あったらいいな」からビジネスの重要な要素へと進化していく中で、「測定されたものは実行」されます。ESGスコアカードは、組織全体にサステナビリティの指標を浸透させ、戦略目標を個々の責任へと落とし込みます。
サステナビリティは、ビジネスにおけるすべての人にとって重要な課題です。しかし、その責任を経営陣のリーダーシップを超えて広げている組織はほとんどありません。マーサーは、企業が根底からサステナブルであってこそ、ステークホルダーが期待する目標を達成するための力が備わると考えています。これは、ESGをスコアカードに組み込み、あらゆるレベルの人々を関与させることを意味します。
サステナビリティは、以前よりさらに顧客の購買意欲を刺激し、従業員は高いESG目標を持つ組織に仕事を求め、規制当局は公共へのより高い透明性を求め、投資家や議決権行使助言会社は企業にさらに多くを行うよう促します。
サステナビリティの追求は、ステークホルダーに喜ばれ、地球と人々のために正しいことです。さらには、売上の増加やコストの削減に加え、従業員を魅了することで定着率の向上が期待でき、人材不足の時代には重要なアドバンテージとなります。
ESGとは?
ESG動向
組織におけるESGに焦点を当てています。
これらの目標を変革計画に組み込むことで、持続可能な開発目標へのコミットメントに影響を与えることを懸念しています。
ESG/サステナビリティ目標は、企業の3カ年計画に影響を与えていると述べています。
経営幹部は、パンデミックのために、ESG、持続可能性、ステークホルダー資本主義へ、さらに注目するようになったと回答しています。
人事リーダーは、経営陣がESG/サステナビリティ指標の義務を確実に果たしていると回答しています。
企業は、ESGリスクと報酬をすべてのステークホルダーと共有しています。
行動が意志に追いついていない
ESGの導入は有益であるにもかかわらず、組織は十分なスピードでポジティブな変化を遂げていない、というのが一般的な意見です。現在、ESG/サステナビリティへの取り組みが進んでいると回答した経営者は、わずか25%に過ぎません。* ほとんどの企業は、ESG規制を遵守するために、義務的なことだけを実行しています。しかし、少数ではありますが、より大きな影響を与えたいと考える企業も増えており、必要な報酬の透明性を確保するだけでなく、社内の賃金平等を達成し、ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DEI)のプログラムや対策を改善するために積極的に取り組んでいます。
適切なサステナビリティ目標とインセンティブを設定することは大変な作業かもしれません。80%以上の組織が、社会的持続可能性の重要な要素であるDEIの改善に注力していると回答していますが、正式かつ定量的なDEIの目標やターゲットを設定しているのは半数程度にとどまります。また、ESGの社会的側面は、これまで優勢であった環境的な焦点に取って代わりつつありますが、「良い仕事基準」(37%)と「DEI」(36%)に関する目標を個人のスコアカードに設定しているC-suite幹部は3分の1程度にすぎません。
ESGスコアカードが道を開く
スコアカードはESGエンゲージメントのあらゆる段階の組織に成果をもたらします。ステークホルダーエンゲージメント、重点領域、構造とガバナンス、リソース管理、指標と資金調達について、より意識的に、サステナビリティ主導の意思決定を行えるようリーダーを導きます。これらの変革的要素に焦点を当てることで、サステナビリティをリーダーシップ、人材育成、オペレーションに根付かせることができるのです。
また、スコアカードは、収益性と個人のパフォーマンスにより左右される従来のインセンティブを解体し、組織のESG目標の達成能力を含む、幅広い要素に基づいて予算の作成を可能にします。そのために、ESGの目標は経営陣の下層にも浸透し始め、通常ESGの目標とは無縁である経営者や従業員にも影響を及ぼしています。
サステナビリティを組織のDNAに組み込む
循環経済、循環責任
循環経済(材料の使用量を減らし、より少ない資源で製品を設計し、使用済み製品をリサイクルして新しい材料や製品を製造する経済)を重視する組織では、業績や報酬の成果を様々な従業員グループのESG指標と関連付けることができます。
- リーダーは、戦略と論理的根拠をまとめ、伝えることから始めます。循環経済は、環境にとってESGの重要な要素ですが、コスト削減をもたらし、顧客を喜ばせ、人材を惹きつけるという点で、組織にとっても重要な要素です。
- 戦略の実行はプロダクトマネージャーにまで及び、プロダクトマネージャーはリサイクルのために設計され、循環型経済の目標に高度に合致した製品を作ることを任務としています。
- サステナブル製品の販売には、魅力的な報酬制度でインセンティブを与え、会社の収益に占めるサステナブル製品の割合を常に高めていくことが可能です。
- また、サービス部門の従業員は、顧客とつながり、使用済み製品を回収してリサイクルする役割も担っています。
自分自身に挑戦する:ESGを組織に組み込むための10の質問
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最も差し迫ったESG問題は特定しましたか?
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組織の目的と文化は、ESGにどの程度合致していますか?
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貴社のインセンティブプランはESG目標にどの程度沿ったものですか? それらは機能していますか? ESG社外報酬を奨励していますか?
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従業員とともに、どのような道のりを歩んでいますか? 組織内の人々は、日々の業務においてESGにどの程度考慮していますか?
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ESGパフォーマンスに最も大きな影響を与える職務を、組織全体で特定しましたか? 結果を出すために進化していますか?
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人材管理プログラムにESGを組み込んでいますか?
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ESGの期待事項は、貴社の製品やサービス提供にどのような影響を与えましたか?
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進化する規制や報告要件に先手を打っていますか?
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ESGの進捗状況をどのように評価、ベンチマーキング、管理していますか?
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説明責任を果たすために期限付きのコミットメントを設定していますか?
正しい行動を取り改善していく
International Workforce & Organization Leader, Mercer
Partner, Executive Rewards Solution Leader Central, Mercer