機関投資家向け共同投資戦略
共同投資 を通じたポートフォリオの強化
共同投資は、手数料の低減、ネットリターンの向上、迅速な投資残高の積み上げ(またはJカーブの低減)、分散化など、いくつかの潜在的なメリットを提供します。また、プライマリー投資のブラインドプールリスクを軽減し、プライマリー投資では実現が難しい特定の地域や業種のエクスポージャーをコントロールする手段としても活用できます。
一方、共同投資には、プライマリーファンド投資とは異なるリスクや留意点もあります。マーサーの共同投資 - 入門編は、共同投資の潜在的なメリット、リスク、実施方法、および共同投資を検討する際の重要な要素について纏めています。
マーサーは、アドバイザーとして、またゼネラルパートナーやリミテッドパートナーとして、共同投資における豊富な経験を有しています。これらの経験、グローバルなスケール、優良マネージャーとの強固な関係を活かして、ご投資家様のニーズに沿った戦略の策定、新規案件の発掘、意思決定の指針となるデューデリジェンスを行います。
共同投資への5つのアプローチ
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インハウスモデル投資家内部ですべてを管理する共同投資プログラムは、最も費用対効果の高いオプションである一方、最もリソースが求められます。このアプローチでは、必要なすべての機能と確立されたプロセスを実行するために必要な専門スキルを持つ、社内の共同投資専門チームが必要となります。
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アドバイザリーモデル投資家の社内スタッフが外部アドバイザーを活用しながらデューデリジェンスを実施し、最終的な投資判断は投資家が行います。このアプローチは低コストな選択肢ですが、投資機会が発生した際に迅速に対応できるよう、独自のゼネラルパートナー(GP)との関係や確立された社内の意思決定プロセスが必要となります。
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コミングル型共同投資ファンドサードパーティー・マネージャーが運用するコミングル型の共同投資専用ファンドに投資することにより、投資家は事務負担や社内リソースの必要性を抑えて共同投資を利用することができます。ただし、このアプローチでは、外部マネージャーの手数料が上乗せされるほか、投資家に投資判断の裁量はなくポートフォリオを調整する能力は得られません。
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セパレートリー・マネージド・アカウント(SMA)
共同投資の案件発掘、デューデリジェンス、案件執行、モニタリングを行う共同投資チームを持つ運用会社において、投資家専用のファンド・オブ・ワンまたはセパレートリー・マネージド・アカウント(SMA)を設定することができます。SMAは、コミングル型共同投資ファンドと比較して、共同投資をより投資家の投資戦略と密接に連携させることが可能です
このアプローチでは、共同投資プログラムの目的(投資ペース、期待リターン、リスク水準)と投資制約(案件規模、投資可能な地域と業種)を設定し、投資決定に対する裁量水準を設定することができます。SMAのマネージャーが投資ビークルの運用管理を担います。
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共同投資ビークルへの投資
投資家は、プライベートエクイティファンドのGPが運用する「サイドカー」ビークルに投資します。これにより、メインファンドへの配分に加えて、特定の投資先企業への追加出資を行うことができます。
通常、この選択肢は手数料が有利となる一方、投資判断はマネージャーに委ねる必要があります。投資先はメインファンドの投資先企業に限定されます。
共同投資における留意点
共同投資でマーサーが選ばれる理由
マーサーは、高い評価を得ているGPと長年の関係を築き、信頼できるパートナーとしてグローバルに幅広いネットワークを構築しています。
GPとともに、戦略、産業、地域を問わず、積極的に共同投資の機会を発掘しています。
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経験豊富なチームと実証済みの投資プロセスプライベートマーケットと共同投資における深く広範な経験に基づき、効率的かつ効果的な投資プロセスを構築しており、GPの期待を満たし期限内に実行する能力を強化してきました。取引を特定および評価し、GPの期待とスケジュール内で実行する当社の能力を強化する、効率的かつ効果的な商業、法務、税務の審査プロセスによってサポートされています。
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グローバルな案件発掘力マーサーは、高い評価を得ている多数のマネージャーと長年にわたる関係を築いており、これらのGPから共同投資のディールフローを創出しています。
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ご投資家様のニーズに即した柔軟なサービス提供マーサーの経験豊富な共同投資の専門チームが、プライベートマーケットプログラムにおいて共同投資を実施するための適切なアプローチの決定を支援します。さまざまなレベルの共同投資支援、コミングル型共同投資ファンドの提供、カスタマイズされたソリューションを提供し、ご投資家様固有のニーズを満たす柔軟なアプローチを採用しています。
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